台風後の乾燥した汚泥からの舞き上がりなどによる災害時肺炎が懸念されています。
汚泥の中には様々な細菌や有害物質が含まれていることが考えられ、空気中に舞った細菌を吸い込んでしまうことで肺炎を起こしたり、アレルギーを起こしてしまう可能性もあります。
そんな災害後の肺炎やアレルギーを予防するための正しいマスクの付け方と過去の水害後に流行った感染症について調査しました!
肺炎やアレルギーにならないためのマスクの正しい付け方
肺炎を起こす細菌の感染経路としては、鼻や口から細菌を吸い込んでしまい、そこから肺に到達する経路が主になります。
なので、当たり前にはなりますが、マスクなどで鼻や口を覆い、細菌を体の中に侵入させないようにすることが大切になります。
そして、マスクは正しい方法でつけることができないと、しっかりとした効果が期待できなくなってしまいます。


ゴムひもは外側にして、プリーツ(ひだ)を上下に伸ばし、マスクを完全に広げます。
顔にあて、ノーズピースを鼻の形に合わせ、あごの下まで伸ばします。
顔にフィットさせながら、耳にひもをかけてください。
間違った着用
ノーズピースとプリーツ(ひだ) を合わせていない
鼻の横のすきまから入ってしまいます。
口だけを覆い、鼻は出ている
自分の咳などが飛散しない効果はあるが、自分の保護ができません。
着用していたマスクを顎にかける
顎の部分には飛散物が付着している恐れがあり、それがマスクの内側についてしまいます。
ゴムひもがゆるい
肌との接着面の数箇所に隙間ができ、入ってきます。
Medicomホームページ「正しいマスクの着用方法」より引用

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過去の水害後に流行った2つの感染症
過去の水害後にも、肺炎など感染症が蔓延してしまうケースがありました。
過去流行した感染症を知っておけば、早めに受診することができます!
レジオネラ肺炎
平成30年の岡山県の豪雨では、レジオネラ肺炎が蔓延しました。
レジオネラ菌を含む雨水を飲んでしまったり、雨水や汚泥が乾いた後の粉塵が舞いあがり、レジオネラ菌を吸い込んでしまい、発症したと考えられているとのことです。
レジオネラ肺炎の初期症状は全身倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛などとなっています。
風邪にとてもよく似ているので、油断しがちですが、放っておくと咳がひどくなり、38℃以上の高熱や寒気、胸の痛みが出てきて呼吸困難など重症化してしまうということなので早めに医療機関にかかることが推奨されています!
レジオネラ肺炎はレジオネラ属菌による細菌感染症なので、マクロライド系、ニューキノロン系やリファンピシン等の抗菌薬で治療することができます。早期診断、早期治療が重要です。
レプトスピラ症
2004年、2005年、2011年には、それぞれ愛媛県、宮崎県、三重県で台風による水害の後にレプトスピラ症が蔓延しました。
ワイル病、秋やみなどに代表されるレプトスピラ症(leptospirosis)は、病原性レプトスピラ感染に起因する人獣共通の細菌(スピロ ヘータ)感染症である。病原性レプトスピラは保菌動物(ドブネズミなど)の腎臓に保菌され、尿中に排出される。ヒトは、保菌動物の尿で汚染された水や土壌 から経皮的あるいは経口的に感染する。

レプトスピラ症の初期症状もまた、発熱、悪寒、頭痛、筋痛などの風邪のような症状だということです。
まとめ
- マスクは隙間がないように意識して正しくつけることで、しっかり感染を予防することができる
- 過去の水害後にも水害時特有の感染症が流行り、蔓延したことがあった
- 2つの感染症の初期症状は風邪に似ているとのこなので油断せず早めの受診を心がけることが大切だそう