大雨特別警報が13都県に出て、今までにない各地の川の氾濫により、広範囲の爪痕を残した台風19号。
浸水により被災された方もたくさんいらっしゃるかと思います。
家屋が浸水してしまった場合の片付けはいったいどのようにすればよいのか?! 浸水した後の家屋の片付けと消毒方法についてまとめました!
ぜひ参考にしてください。
浸水後の片付けの時の服装
浸水してしまった場合、一番困るのは汚泥の処理になるかと思います。

長そで長ズボン手にはゴム手袋そして帽子やマスクで頭や顔も覆うことで予防することができます!
忘れがちなのが首です。
首にはタオルをまくことで保護することが可能です。
さらに、ゴーグルがあれば、眼も守ることができます。
また、気温の高い中での作業で熱中症なども考慮が必要ですね。
スポーツドリンクなど、手に入れば細目に摂るのが大切です。 スポーツドリンクが難しいようなら、お茶や水だけでなく同時に梅干しを食べたりして塩分をとるようにするのがおススメです。
床上浸水時の床上の処理
汚水がしみ込んでしまって洗い流せないものや、消毒ができないものは処分します。
衣類など
煮沸消毒または次亜塩素酸ナトリウムでの消毒をしてから洗濯すれば使うことができます。
ただ、直接肌に触れるようなもの、下着などは廃棄した方がよいかもしれません。
畳や革製布製のソファなど
汚水がしみ込んでしまって洗ったりできないものは廃棄した方がよいです。
汚水が乾いた後で粉塵が舞ったり、異臭を放つことが予想されます。
各自治体の指定の場所に持っていき、廃棄することができるようですので確認の上廃棄するようにしてください。
廃棄の際、罹災証明書が必要な場合があるようなので、事前に申請しておくとスムーズかもしれません。
→罹災証明書についてはこちら
また、罹災証明書の申請には罹災状況の確認に写真が必要なので、片付けや掃除の前に写真を撮っておく必要があります!
食器や調理器具など
水でしっかりときれいに洗った後、消毒薬を薄めた液をしみ込ませた布やタオルなどで拭いて乾かします。
後述するように、食器や調理器具などの消毒には次亜塩素酸ナトリウムによる消毒でしっかりと消毒できます。
タンスなどの家具や床、壁など
水で洗い流すか、水拭きして汚れを落とし良く乾かし、その後、食器などと同様に消毒します。

床下浸水時の床下処理
床下が浸水してしまった場合、床下に溜まった汚泥を取り除きキレイにしなければなりません。
汚泥をそのままにしておくと、家の土台や基礎に影響がでる可能性があり、悪臭と湿気が床下から立ち上ってきて生活するのも困難になりますし、喘息などのアレルギーに反応することも考えられますので、早めに除去できると一番です。

自分で行う場合は、家の周りや床下の汚泥を取り除いた後、水分などは雑巾などで吸い取り取り除きます。
可能であれば最後に水で洗い流すのが一番です。
汚泥の除去には、土嚢袋を用意してそこに汚泥を詰めて、自治体が指定する廃棄場所にそのまま持っていくのが良いようです。

床上床下浸水時の消毒方法について
汚染の程度がひどい場合、長時間浸水していた場合は、できるだけ次亜塩素酸ナトリウムを使用する。
対象物が、色あせ、腐食などにより次亜塩素酸ナトリウムが使用できない場合は、アルコール、塩化ベンザルコニウムを使用する。消毒薬 対象と使い方
食器類・流し台・浴槽
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤でも可)
0.02%に希釈する
①食器用洗剤と水で洗う。
②希釈した消毒液に5分間漬けるか、消毒薬を含ませた布で拭き、その後、水洗い・水拭きする。
③よく乾燥させる。消毒用アルコール
希釈せず、原液のまま使用する
①洗剤と水で洗う。
②アルコールを含ませた布で拭く。
※70%以上のアルコール濃度のものを使用すること
※火気のあるところでは使用しない10%塩化ベンザルコニウム(逆性石けん)
0.1%に希釈する
①泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで
水拭きしてから、十分に乾燥させる。
②調整した液を浸した布などでよく拭く。
家具類・床
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤でも可)
0.1%に希釈する
①泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで
水拭きしてから、十分に乾燥させる。
②調整した液を浸した布などでよく拭く。
③金属面や木面など色あせが気になる場所は、
水で2度拭きする。消毒用アルコール
希釈せず、原液のまま使用する
①泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで
水拭きしてから、十分に乾燥させる。
②アルコールを含ませた布で拭く。
※70%以上のアルコール濃度のものを使用すること
※火気のあるところでは使用しない10%塩化ベンザルコニウム(逆性石けん)
0.1%に希釈する
①泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで
水拭きしてから、十分に乾燥させる。
②調整した液を浸した布などでよく拭く。
消毒する対象物により、薄める濃度が異なる場合もあるのでご注意ください。
よく自治体などで床下の消毒のために消石灰を配布することがあるようなのですが、厚生労働省では推奨していないようです。
万が一、消石灰を使う場合水に溶けると強アルカリの液体になるので皮膚などにつかないように注意が必要です!
まとめ
- 浸水後の片付けの際には長そで長ズボン等地肌に汚泥がつかないようにする工夫が必要である
- 床上の片付けでは、汚れて洗い流せないものや不要なものは廃棄したほうがよい
- 洗い流せるものは汚れを水で流した後、対象物にあった消毒方法で消毒する
- 廃棄方法など確認してから作業を始めることで二度手間になることを防げる